第2章 「学歴税」を導入せよ!

2−8 格差是正よりもまず生活のムダをなくせ!

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前項では、高すぎる賃金は、円高同様、産業・技術の空洞化・海外移転を招き、ものづくりに悪影響を及ぼし、ひいては職業差別にまで発展する事について述べた。
では、なぜ日本の賃金は高すぎるのか? それは労働組合だけのせいではない。
年功序列のオヤジが何人もの息子を大学に行かせる=家父長制度・ガクレキ封建体制がはびこっているからだ。
これではいくら金があっても足りない。 春闘も賃上げも焼け石に水である。
つまり高学歴化による教育コスト増大、賃上げ圧力が、賃金を高騰させ、労働組合の強い大企業と中小企業の格差を生み、さらに産業・技術の空洞化・海外移転を加速し、また一方では少子化の原因ともなっている。

諸悪の根源は格差でも、学力低下でも、弱肉強食の資本主義でもなく、誰もが息子を大学に行かせようと見栄を張る「ガクレキ封建体制」にあるのである。
国民を苦しめているのは弱肉強食の資本主義なのか? 実はそうではない。
資本主義は何も悪くないのである。
クルマもコンピュータも医薬品も、一定以上の資本が集まって初めて生産・販売が可能になるのだ。 こうして我々は皆、資本主義の恩恵を受けているのである。

「格差」を是正しようとしても、本当の解決にはならない。 その理由を説明しよう。
そもそも下流の人たちすべてを中流に引き上げる事など出来ない。
仮にやろうとしても、中途半端な結果に終わるのは目に見えている。
もし中流が増えたら、物価の水準が上がってしまって、下流が苦しむことになる。
「下流」を引き上げる事よりも「中流」を引きずりおろす事の方が重要である。
特に下請けに丸投げし「形だけ管理」をやっているような連中は、その能力を厳しく問いなおし、下請けと同等かそれ以下に賃金水準を引きずりおろす必要がある。
引き上げるよりも引きずりおろす方が速いし、現実的である。
もちろん中流だけでなく上流だって、ふさわしくない者は引きずりおろす。

格差是正というと「引き上げる」というイメージを抱く人が多いが(嫌な言い方かも知れないが)「引きずり下ろす」が正解である。
これからは「中流」はなくなり「ますます少数に絞り込まれたエリート」「大多数の凡人」という社会になって行くだろう。
それを「格差」ととらえるか「平等」と捉えるかは、考え方次第である。
コンピュータプログラマ(=下流)である私なんぞは、むしろ邪魔な中流(=大企業勤めの年功序列のオヤジ)がいなくなって行くのは、むしろ喜ばしい事なのだが!

そもそも中流意識って何なんだ、自分よりも下がいると安心することか? これでは部落を作り出した江戸時代と変わらない。
これまで「中流層」は自民党を支持し「上流」の側についていた(つまり「下流」の事など考えていなかった)ところが少子化が起こり、経済情勢が悪化し、自分たち中流も「下流」に突き落とされると分かってきた、そこで「格差社会批判」「アベノミクス批判」を始める。 ずいぶんと身勝手なものである(私はプログラマ=下流だが、安倍政権を支持する、役に立たない中流層=年功序列のオヤジはどんどん突き落としてやってくれとしか思わない)
上流や中流などどうでも良い、下流の生活水準がどこにあるか、それが日本の「本当の国力」である。 日本の下流は中国の中流、あるいは北朝鮮の上流以上という比較なら意味はあるが、同じ日本人でありながら中流意識って何なんだよ、中流を増やせだと? 自分よりも下を作りたいのか?

「格差是正」といっても「賃金を引き上げる」という方向性は結局うまくいかない(そもそも経済の法則に反するようなやり方はダメである)
「引きずり下ろす」が正解である(中国・ベトナム並みとまでは言わないが、もう少し身の丈に合ったレベルにまで引き下げ、適正化する必要がある)とはいえ、賃金引き下げには痛みが伴う、だからその前にまずやるべき事がある。
国民の幸せのためには「格差是正」よりも「生活のムダをなくす」事に着目した方が良い。
「低賃金でもやって行ける真に豊かな社会」を構築する事である。
ただ、生活のムダをなくすといっても、個人レベルでチマチマ節約するとかいう話ではない。社会制度としてそれを考えることだ。 その鍵は「税制度」にある。
特に親のすねをかじって大学に行っている奴には厳しく課税し、

@ 親のすねをかじって大学に行く事を「やめさせる」
A「大学行きたけりゃ自分で稼いで行け!」と突き放す、
B それを国の「教育方針」とする。

そうすれば親の負担は激減し、教育問題も、少子化問題も、年金問題も一発で解決し、生活はグーンと豊かになり、教養あふれる生涯学習社会がやって来る。

日本はまだまだ豊かな国である。 もちろんアフリカや北朝鮮と比べる必要はないが、世界トップクラスの長寿国であることからして豊かな国であるのは自明である(日本人妻の証言によれば、福祉が充実しているはずのヨーロッパ人だってみんなケチ、何しろ消費税を2割以上取られればケチにならざるを得ない)
問題は、豊かさの実感がいまいちわかないところにある。 それはなぜか? それは格差のせいでも、グローバリズムのせいでも、中流層凋落のせいでも、年功序列崩壊のせいでもない。 ガクレキに金をかけすぎている、それがすべての「ボトルネック」となっているのである。

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